ニシカゲの100均と私 第2回

№3 数を数えるためのカチカチするやつ

 

 

この道具は鴨川のカップルを数える際使用した。最近のクリスマスのやつでも使用したので覚えている方もいるかもしれない。 

この企画の前日に「走りながら数を数えるならカチカチするアレがいるな」と考えた私は近所のイオンに行ってこれを探した。しかし、カチカチはなかなか見つからなかった。そうしていると「このカチカチの正式名称ってなんだっけ」という疑問がわいてきた。名称がわかれば普通に店員に場所を聞けばいいが、「カチカチってどこですか?」と聞くのはあまりにも間抜けな気がしたので店員にも聞けず、二十分ほど探してやっとカチカチを発見した。いったいこれはなんていう名前なんだと思ってパッケージを見ると「カウンタ」書かれていた(日本語では数取器というそうだ)。 

ちなみに同じように通称はよく知られているのに正式名称が知られていない道具にガラガラ(福引とかで使うアレ)があるが、正式名称は新井式廻轉抽籤器という。「カウンタ」や「数取器」ではあまりにもさびしいので、カチカチのもっとかっこいい正式名称を思いつた方がいらしたら、ぜひお知らせください(採用はできません)。 

 

№4 一人用の土鍋

 

 
 

 

「土鍋を買おう!」 

 

突然そう思い立ったのは受験を控えた高校三年生の冬だった。確かコンビニで読んだグルメ漫画の影響だったと思うが、冬にこたつに入って一人で鍋をつつくことに憧れていた。百均で土鍋を見つけたときは天からの啓示とばかりに即購入に至った。しかし、買ったはいいがなかなか使う機会に恵まれず、半年以上経過してしまった。 

半年後、一人暮らしを始めた私はスーパーで適量な肉や野菜の入った「一人鍋セット」のようなものを見つけた。下宿には新品同様のあの土鍋がある。その「一人鍋セット」を買った私は家に帰り、例の土鍋を台所下から引っ張り出し調理を開始した。十数分後に鍋は完成し、早速食べようと鍋つかみも使わずに鍋の取手を掴んだところ予想以上の熱さに絶叫した。響き渡る悲鳴、悶絶、床にぶちまけられたキムチ鍋、赤くはれた両手、涙。こうして私の半年越しのささやかな野望は片思いのまま終わったのであった。 

 

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