ハイパー問題集 ~最強の読解文を創る~

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ハイパー問題集 ~最強の読解文を創る~ (マツバラ)


さぁ、お勉強の時間です。


こんにちは、マツバラです。

ゴールデンウィークも終わりましたね。

さあ、学生のみなさん、

 

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お 勉 強 の 時 間 で す。

今ここにモッタメ一退屈且つ学術的な記事が幕を開けます。 

GWの間実家の山口へ帰省していたマツバラの目にあるものが映りました。

高校生の頃愛用していた参考書たちです。

 

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ふと思い立ちます。

ほぼ国語科の参考書しかないはずなのにこの量・・・

この参考書たちを一冊にまとめることができたら・・・・・・

最強の問題集ができるに違いない!!!!!

さっそく問題を作成します。

まず数冊の参考書からそれぞれ1ページずつ適当に選んで破ります。

 

 

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さらにページ内の文章を区切りのよさそうなところでぶった切ります。

 

 

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このように。

そして切り刻んだ文脈をすべてシャッフルし、目をつぶってランダムに選んだ文脈を

 

 

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紙に貼り付けます。

こうして文章を紡いでいくと・・・・・・・

 

 

 

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問1 以下の文章を現代語訳しなさい

(右大臣藤原の常行といふ人 朝鮮と南蛮から In the 1960s 牛ヲ見テ たばこを吸うようになった)

(城郭建築では 酔ウテ沙場ニ臥ストモ was at home)

(the youth of America was いにしへのことなど 君笑フコト莫レ 貢物をおさめ)

最強の問題集記念すべき第1問の完成です!!

縦書きと横書きが混在し、さながら脅迫文のようです。

しかし問題が完成したからとぬか喜びしてはいけません。

問題を作ったなら、模範解答を作らねば

実際に解いてみました。

1文目から読んでいきましょう。

現代語訳の基本は、まず主語を探すことです。

この文章の主語は藤原常行です。

わかったことから図に描いていくと整理しやすくなります。

 

 

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さらに、述語の「たばこを吸うようになった」を加えます。

 

 

 

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だいぶわかりやすなってきましたね。

ここからが問題です。

「朝鮮と南蛮から In the 1960s 牛ヲ見テ」とはどういうことか。

一見複雑な文章に見えますが、「朝鮮と南蛮から」と「in the 1960s」を入れ替えると

状況が見えてきます。

 

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つまり、常行は1960年代、朝鮮や南蛮の方角から牛を見ることで

何らかの影響を受けて喫煙者になった、ということです。

何らかの影響とは、

朝鮮や南蛮の方角から葉を食べる牛を見ることで、

煙草の葉を燃やして吸うという、外国的な考えに至った、と考えることができます。

2文目にいきましょう。

「城郭建築では 酔ウテ沙場ニ臥ストモ was at home」

主語がありませんが、前文の内容から主語は常行と考えられます。

『沙場』とは砂漠のことなので、was の直前までを訳すと

 

 

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「(常行は)お城では酔って砂漠で寝ちゃうけど」

となります。

was at home とは何か。もちろん「家にいた」の意です。

つまり常行はお城でお酒を飲み帰路の砂漠で寝てしまうが、最終的に家に帰れた

と訳すことができます。

さらに帰り道に砂漠があることから、常行は鳥取県在住と推測できます。

城郭建築というのもおそらく米子城で間違いありません。

3文目はどうでしょうか。

ここで主語がthe youth of America = アメリカの若者 に変わることがわかります。

しかし続く「いにしへのことなど」は前後と文章的に合致しません。

こういう時は、何かしら文章が省略されている、と考えましょう。

付け加えるとこうなります。

 

 

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「いにしへのことなどと言うけれども」となりました。

主語であるアメリカの若者が、何かのことを「昔のことだ」と言っているのです。

では何を昔のことだと言っているのか。

 

 

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そうです。常行です。

時代の最先端を行く新大陸の若者たちからすれば、

牛からインスピレーションを与えられ煙草を吸い始め、酔って砂漠で寝てしまう常行は

完全に時代遅れである、ということです。

文章は「けれども君笑フコト莫レ」と続きます。

君、とは誰のことでしょうか。

普段勉強している人ほど、君=天皇だと解釈します。これが落とし穴です。

ここでは君=我々読者と考えるのが妥当です。

「アメリカの若者は常行を時代遅れと言うが、読者諸君は常行を笑ってはいけない

という筆者の訴えがここに表れています。

さらにその筆者の必死さがわかるのが最後の「貢物をおさめ」です。

この場合、「貢物をおさめ」るのは筆者、受け取るのは読者となります。

読者を物で釣ってまで常行のことを笑ってほしくない、

そんな筆者の常行に対する想いが隠されているのです。

以上をまとめると解答ができます。

(模範解答)

鳥取県在住の右大臣藤原常行は、1960年代、朝鮮や南蛮の方角から牛を見ることで煙草を吸うようになる。

また常行は米子城でお酒を飲み酔っ払い、途中鳥取砂丘で寝てしまうが、無事家にたどり着く。

アメリカの若者はそんな常行を時代遅れだと揶揄するが、

どうか読者諸君は常行を笑うことのないように。ワイロあげるから。

想像以上に素晴らしい1問目になりました。

倒置法が使われているためやや複雑に見えますが、

冷静に分析すれば文章そのものの難易度は易しすぎず難しすぎず、

まさに1問目にふさわしい内容となりました。

 

 

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こんなふうに参考書を一つにまとめられたら、

読解力は身に付き、本がかさばることもなく、

まさに一石二鳥です。

せっかくなので、中学校教師だった父にも問題を解いてもらことにしました。

 

 

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すみませんでした・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 


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マツバラ

君とひとりぼっち



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